静岡クラウンメロンの等級と味の違い、その見分け方は?

静岡クラウンメロン

「静岡クラウンメロン」は、マスクメロンの中でも静岡県で生産されているマスクメロンの地方ブランド名です。

静岡クラウンメロンの等級は、通常のマスクメロンに付けられる等級ではなく、「富士」「山」「白」「雪」「キズ」という独特な等級が付けられます。

静岡クラウンメロンには静岡県の生産団体ならではの独特で厳格な等級があり、重量や糖度のほか、静岡クラウンメロンの特徴でもある網目模様の美しさや形の良さなどでも決められます。

今回は静岡クラウンメロンの等級と味、その見分け方についても紹介します。

静岡クラウンメロンの等級ごとの特徴及び値段

その存在は幻とも言われる、静岡クラウンメロンの最高級「富士」

外観・内容とも最高品質の静岡クラウンメロン。1000ケースに1ケースあるかないかの貴重品。形・糖度・サイズ・重さなどにも欠点の付け所がないクラウンメロンに対してつけられ、まさに名人芸の逸品です。市場では高値で取引されており、値段にすると1万円を超えます。

贈答用として多く用いられる静岡クラウンメロンの2番目の等級「山」

富士に次ぎ高級。見た目・味・香りも申し分のない良質な静岡クラウンメロン。静岡クラウンメロンの生産者の中では、これが出来れば一人前といわれています。高級フルーツ店などでプレゼントや贈答用として用いられるのはこの等級の物が多いです。値段にすると5,000円から1万円以上。流通量は静岡クラウンメロン全体の30%を占めます。

最も市場に出回っており、家庭用にも最適な等級「白」

静岡クラウンメロンの中でも見た目・味・香りが標準値とされる等級。見た目で網目の美しさは山には劣りますが、その下の等級である雪に比べると味や香りも優に勝るものです。静岡クラウンメロン全体の流通量の6割程度をこの等級が占めます。贈答用には向きませんが、ご自宅で楽しむには比較的手頃な価格で入手することができます。

レストラン等で加工用に使われる「雪」

見た目・味・香りにやや難ありとされる等級の静岡クラウンメロン。雪の等級は市場に出回ることは稀で、主に飲食店などで加工用として使われることが多いです。

お手頃価格で静岡クラウンメロンが楽しめる「キズ」

ネットにキズがあるものや、尻割れ玉等。訳あり品として出回ることはあります。外観は通常の静岡クラウンメロンに比べておとる面はありますが、味は良いものが多いため、逆に市場で見つけたらラッキーかも?

静岡クラウンメロンの等階級は、通常のメロンよりも特殊で厳しい!?

通常のメロンの等階級は、一般的な果実と同様にJAなどの出荷団体や個人で決められた品位基準で決まります。

「等級」については以下の6項目で決められます。

  1. 糖度(センサー、又は圃場、選果場にてチェックして基準に達しているモノ)
  2. 見た目のきれいさ(形、傷の有無)
  3. 網目(ネット)の張り具合、きめの細かさ
  4. 色具合
  5. つるの張り具合
  6. 熟度

階級は通常、5㎏詰の箱に何個入るかで表示を変えています。

このような形で「等級」+「階級」が合わさり、箱の横には「秀L」とか「優2L」とか「良M」等が表示され、それが市場卸し価格の基盤となっています。

ところが、静岡ブランドのマスクメロン、「静岡クラウンメロン」になると上述したような等級が付けられるのです。

その中でも上述した最高級の「富士」は、約1%も出ないといわれているほど静岡クラウンメロンの中でも希少な存在で、幻のマスクメロンとも言えます。

また、静岡クラウンメロンの箱には、総体重量(果実のみ)が0,1kg単位まで表示され、最大重量は9㎏となっています。

さらに生産者の責任を明確にするために、「9,0kg 山 6入」「苗字 名前」と言った形で全ての箱に生産者名も入っていルのです。

静岡クラウンメロンの公式サイトには、生産者一人ひとりのプロフィールもしっかり表記されており(その数984名!)、それだけ静岡で作られるクラウンメロンに対し、生産者の想いと責任を込めていることがとても伝わってきます。

等級違えど、静岡クラウンメロンはどれも美味しい?

確かに見た目や形によって等級は変わってきますが、静岡クラウンメロンは味についてはどの等級に置いても「満遍なく美味しい」と言われています。

これは等級の付け方に見た目の良さが大きく関与しているという面もあります。

静岡クラウンメロンは、その見た目の美しさを決める要素として網目模様の美しさが重要視されます。

静岡クラウンメロンについた網目は、メロンの皮に傷が付くことでそれを自己修復しようとした跡です。

静岡クラウンメロンの中でも高級品を作り出すために、生産者はわざと静岡クラウンメロンの玉に傷を付け、美しく網目を作るように誘導するわけです。

この網目を美しく作る過程というのは非常に奥の深い世界で、高い技術と経験が求められる職人さんの世界なのです。

盛り上がりのある網目を付けたクラウンメロンは、まさに職人技の光る静岡クラウンメロンと言えるのです。

だからこそ傷の有無によってそれだけの違いは出ますが、クラウンメロンは一概に1本の茎に1つの実を育てる「一茎一果」栽培方法を採用されています。

メロンは本来、1本の木にたくさんのつぼみをつけますが、その中から1つだけを残して他はすべて摘み取り、残された果実に養分を集中させて収穫するという、量より質を取る栽培方法です。

だからこそ静岡クラウンメロンは、等級にかかわらず美味しく食べることができるのですね。

美味しい静岡クラウンメロンの見分け方

これは至ってシンプルです。

メロンの下部(お尻の部分)を軽く指で押して少し柔らかく感じる頃が、静岡クラウンメロンの一番の食べ頃です。常温で保管し、食べる2-3時間前に冷蔵庫で冷やすと、とても美味しく食べられます。

クラウンメロンの食べ方

参照元:静岡クラウンメロン

買ってみた静岡クラウンメロンのお尻部分を押してみて、少し固いなと感じたら常温保存をして置いて、しばらくしてから食べると一番美味しくいただけます!

ふるぅつふぁみり〜(フルーツファミリー)では、「白」の等級のクラウンメロンを現在販売中です。是非この際にご家庭で召し上がってみてください!

読んでいただきありがとうございます!